オーバードライブとディストーションの境目は?違いを解説

オーバードライブとディストーションは、数あるエフェクターの中で、販売されている機種が非常に多い系統です。エフェクターのことを知らないうちに歪みエフェクターを探そうとすると、情報が多すぎてどれを入手すべきなのかわかりませんね。

また、二つの違いに関しても人によって解説が違い、webサイトを見ても実際に何を買えばどうなるのか、分かりにくい分野でもあります。

今回はその二つがどう違うのか、違いを説明します。

目次

  • 似て異なる2つのエフェクター
    • 仕組みの違い
    • 歴史の違い
  • オーバードライブと呼ばれる歪み
  • ディストーションと呼ばれる歪み
  • 2つの良さを味わえるエフェクターもあり!
    • BOSS/OS-2
    • Carl Martin/Hot Drive'n Boost Mk2
  • どちらを買うべき?
  • まとめ

似て異なる2つのエフェクター

仕組みの違い

非常に区分けしにくいこの二つの歪みですが、理由の1つに「メーカーごとで基準が違う」といった点です。回路で区分けを行なっているメーカーなどですと...

  • 電圧を上げ、入力信号を増幅する回路によって過大入力を起こす
  • 入力信号の許容範囲を狭める回路で過大入力になるポイントを指定する

などの細かな基準から定めている所もあります。

しかし、現在では例外も多く存在します。現代でもその二つの名前は区別されて発売されていますが、「ディストーションに近くまで歪むオーバードライブ」「ローゲインでも使えるディストーション」など個性的なエフェクターが発売されているため、定義付けが難しくなりました。歴史的にはどう違うのか考えてみましょう。

歴史の違い

ディストーションという言葉が使われ始めたのは、1973年です。現在でも有名ブランドであるMXRから、Distortion+が発売されたことが始まりです。

その後1977年以降、BOSSからOD-1(Overdrive)、DS-1(Distortion)、PROCOからRAT、Ibanez TS808と、現在の歪み系の原点となるような名機が次々と発表されます。発売されていくたくさんの歪み系エフェクターを区別する必要性から、オーバードライブ・ディストーションの名前は浸透しました。

歴史的に見れば、

  • 「深い歪みが得られるアンプの音」を目指したディストーション
  • 「あまり歪まないアンプの音」を目指したオーバードライブ

というコンセプトが根元にあります。

メーカーがどちらのコンセプトを狙って開発したのかが分かれ目となります。

オーバードライブと呼ばれる歪み

「あまり歪まないアンプの音」を目指したオーバードライブは、平均的に、中音域を多く含んだ音が特徴です。

ギター本来の音と混ざり、暖かいサウンドです。エフェクター開発時のチューニングによってはこもり気味と評価されてしまうこともあります。

例外もありますが、基本歪みの粒子が細かい印象があります。ゲインを最大にしても、ピッキングのニュアンスを聴き取ることができる音に設定されています。アンプらしく歪みとも言えます。

アンプの歪みとオーバードライブのローゲインサウンドを合わせて使われることも一般的です。

クリーンブースターとして、ゲインを稼ぐためだけに設計されたものもありますが、オーバードライブをブースターとして使用するとその機種の歪みも混ざるため、新たなサウンドが生まれやすい側面があります。

ディストーションと呼ばれる歪み

対して、「深く歪む音」を目指したディストーションです。オーバードライブと比較した時に、歪みがより荒く感じられると思います。

ディストーションは深い歪みにプラスして十分なサステインが得られることが特徴です。ハイゲインになればなるほどピッキングなどのニュアンスは失われ、アルペジオなどの和音演奏は向かないサウンドになります。

一方5度離れた二つの音やオクターブは、よく使われます。

歪みとは深くなるごとに倍音が増えていきます。難しい話は割愛しますが、5度の和音(ドとソなど)、オクターブは同じ倍音上の音のためよく響くので、そういった和音は逆によく使われます。

ディストーションも登場当時はアンプの歪みを目指したものでしたが、現在ではアンプの歪みよりも深く歪むエフェクターが一般的です。

2つの良さを味わえるエフェクターもあり!

現在音での線引きが難しくなっているデメリットの反面、両者の良さを含んだエフェクターもあります。上手く特徴を把握して使用すれば、武器になることは間違いないです。

今回はディストーション・オーバードライブまで歪みのレンジの広いものの中で、入手しやすいペダルとハイエンドペダルを紹介します。

BOSS/OS-2 Overdrive/Distortion

その名の通り、オーバードライブとディストーションを一つのペダルに組み込んだモデルです。つまみはシンプルなゲイン/レベル/トーンの他にcolor(カラー)つまみを搭載しています。

このつまみは反時計回りに回しきったところにOD、時計回りに回しきったところにDSと書かれています。

つまり二つのサウンドを使い分けられるだけでなく、ミックスしたサウンドを使える点が大きな特徴です。

OD、DSそれぞれ個体の音は、ミックスした時に使える音が出るように開発されたため、同社のOD-3やDS-1と少し違ったサウンドになっています。

単体の歪みは、どちらかというとオーバードライブの方が評価されています。

オーバードライブ、ディストーションにこだわりのサウンドがある上級者からはあまりいい評判がありませんが、とにかく違いを知ることができるエフェクターです。

セッティングも四つのつまみ細かく設定できます。

平均的な販売価格は新品¥9,720/中古¥4,000〜です。

Carl Martin/Hot Drive’n Boost Mk2

1993年にニュアンスを損なわずにブースト&ドライヴ・サウンドを得られることで人気を博した“Hot Drive’n Boost”シリーズの2作目です。

このシリーズにはブーストセクションとドライブセクションのために二つのスイッチが搭載されています。個別にON/OFFできるので、幅広い歪み設定が可能です。

ドライブセクションはゲイン/ウェーブ(トーンコントロール)/レベルつまみで調整します。クランチからヘヴィ系まで守備範囲がとても広いです。またブーストセクション用にブーストレベルつまみがあります。ブースターは、原音を損なわないクリーンブースターとして信頼があります。

driveスイッチononoffoff
boostスイッチonoffonoff
サウンドクランチオーバードライブクリーンブーストオフ

オーバードライブに近いセッティングにすれば、低音を多く含んだ太い音を得られます。ディストーションに近いセッティングではエッジの鋭いクランチサウンドなどが出せます。設定次第と言えます。

Mk3ではよりオーバードライブ寄りにチューニングされて販売されているようですので、好みで選択しましょう。

平均的な販売価格は新品¥27,000 /中古¥10,000〜です。

どちらを買うべき?

多くの読者にとっては金額が違うことで選ぶのには苦労しないと思います。

価格を加味しなければ、OS-2はミックス音を狙って開発されたのが大きな特徴なので、オーバードライブ/ディストーションをはっきり使い分けたい人にはお勧めしません。

あくまで二つの間のちょうどいいポイントを探している人に向けたエフェクターです。

Hot Drive'n Boostはもちろん価格帯ならではのハイエンド感です。どんなセッティングでも使える音になりやすい、長く付き合うことになるであろうポテンシャルがあります。

幅広い音色選びの点でもこちらに軍配が上がります。ブースターとドライブセクションそれぞれの完成度が高く、どちらだけが欲しくて購入しても十分信頼に足るサウンドです。弾き分けるためのエフェクターとしてオススメです。

まとめ

  • オーバードライブ/ディストーションは回路が違う
  • 浅い歪みを狙ったオーバードライブ
  • 深い歪みを狙ったディストーション
  • OS-2→Hot Drive'n Boostの順にハイブリッド機を試そう

いかがでしたでしょうか。ディストーション、オーバードライブの境目を探ることは、よりエフェクターを知ることにつながるはずです。歪みをより深く知るために、トライし続けてくださいね。

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