音楽街京都から生まれた2ピースバンド・ユニット

学生が多く、みんなが好き勝手やっている街・京都。

商業的な成功を無視した混沌から、次世代の音楽は生まれるか?

今回はバンドに縛られない2人組である、という点に注目して、

6つのユニットを紹介していく。

パートが少ないぶん曲が固定化されず、いろいろな音を試せるのが

2ピースの特徴だ。とても面白い音があるので見ていってほしい。

目次

  • 音楽街京都
  • 2人で演奏するということ
  • アコースティック編
  • ノスタルジックな兄弟ユニット キセル
  • ポップの挑戦者の新たな一面 ゆうき
  • 京都オブ京都 花柄ランタン
  • それ以外編
  • メシアと人人は情けない自分を叫ぶ
  • 京都のボスによる実験 new toy
  • 全力で僧侶 キッサコ
  • おわりに

音楽街京都

京都は学生の街だ。京都市内は東京23区に次いで大学が多く、人口の比率でいうとその東京をはるかに上回る。10人に1人が大学生。そこに専門学校の学生が加わる。学生が多いので、アマチュアの音楽家が多く、街が狭いためみんな友達になる。

商業的な成功を度外視したような緩い“学生ノリ”が文化の軸になっている

引用:kyoto-artbox.jp

とはシーンを追って京都へ引っ越した、音楽評論家・岡村詩野さんの言葉。面白い音楽が生まれる土壌がある。

地方の可能性

「97年組」である青森のスーパーカー、福岡のナンバーガールと共に京都のくるりは邦楽のシーンを変えた。革命は地方から起こる。

地方の音楽に目を向けると、次世代の火が燻っているものだ。何かが起こる予感、それを感じさせてくれるのが京都だ。

2人で演奏するということ

1人でも3人でもなく、2人。バンドと呼ぶべきかユニットと呼ぶべきか。

2人である理由も人それぞれだ。キリンジのように兄弟が自然とユニットを組んだものだったり、チャットモンチーのように脱退で仕方なく2人になっていたり。特に後者は解散や増員がよぎっただろう。2人でやっていこう、というのは大きな決意だ。

アイデアと工夫が求められる2人組

2人組というのは制約であり可能性だ。普通にやっても音圧は得られないので、どこかで優れたアイデアを出す必要がある。その生存本能からと言うべき創意工夫によって、スリーピースを超越する。

2人組の音楽は幅広い。

日食なつこからロイヤル・ブラッドまで。

前者はピアノとドラム、後者はベースとドラム。どっちも2人だからかっこいい。彼ら/彼女らが、例えば3ピースだったら、この独特の音楽性は無かったかもしれない。2人だからこその工夫が光る。

今回は京都の2人組について、紹介していく。その幅広さと面白さを聴いていってほしい。「アコースティック」と「それ以外」に分けて紹介する。

アコースティック編

二人でアコースティック。思い浮かべたのはゆずだろうか、コブクロだろうか。わざわざ「アコースティック」と付いているときは、なにかやさしさのある音楽だと思う。京都の優しい音たちを聴いていってほしい。

ノスタルジックな兄弟ユニット キセル

「京都 2人組」と脳内で検索したとき、大抵の人が一番最初にヒットするのがキセルだろう。ceroと同じカクバリズムに所属している。

彼らの特徴はなんといってもノスタルジー。まるくて落ち着く音楽だ。コーラスはゲスト参加の倉橋ヨエコ。

夜の名前

広がる彼らの世界。丁寧に紡がれる言葉。面白い音の使い方が、見事に彼らの空気を表現している。音が多すぎないのは、ライブを意識している面もあるだろう。

君の犬(LIVE)

彼らの世界に引き込まれる名ライブ。

音は最小で、丁寧に。言葉がちゃんと届くように。

ポップの挑戦者の新たな一面 ゆうき

活動休止したウリチパン郡。トクマルシューゴを彷彿とさせるvocal.オオルタイチとシンセを操るkey.YTAMO(ウタモ)によるユニット。こっちの彼らも素敵だが・・・

あたえられたもの

ええこと言う。彼らの新たな一面はアコースティックであること。滋味がある。上述のキセルとも仲良しで、共作シングルを出した。

彼らについてちょろっとライブレポを書いてるよ。

京都オブ京都 花柄ランタン

マジの京都。混じりっ気無し。この関西弁は大阪じゃない。知らんけど。(調べたら大阪出身でした。すんません。)優しさの中に暖かさが灯るユニット。民謡のような声が染み入る。

まなつのマジック

最近暑いね。夏ソングというとみんなアツアツにしがち。でもこれは、涼しげで、ロマンティックで、気持ちいい。

曲の構成もすごい。昔話のように語るAメロは、サビでは現在形に。気が付けば、聴いている自分が2人の内の1人になって、語りかけられている。静かなAメロから、ラストサビの盛り上がりまでの流れの違和感の無さ。天才。

それ以外編

例えばバンドにギターがいれば、普通は曲中にギターを出す。ベースがいればベースを。バンドメンバーに気を使うからだ。2人組にはそういう制約が少ないから、打ち込みになった時も自由に音楽を追求できる。

メシアと人人は情けない自分を叫ぶ

メシアと人人(にんじん)は精力的にライブを行っている2ピースバンド。

名乗る音楽性は「はんなり相撲 ドリームノイズポップ」

引用:ototoy.jp

曲はドリーム・ポップ調。ただし二人。常に男女のツインボーカルが聴こえる。ベースがいない部分を埋めるためかコード進行も練られてる。青臭いドリーミーな言葉と冷たい現実が共存する、この訴求力。

元々はスリーピースバンドだった彼ら。突然メンバーの一人が脱退し、決まっていたライブをこなしていく中で、生存本能が今のスタイルを作った。奇抜なリズムに走っていないのは、彼らはあくまで歌を聴いて欲しいバンドだから。2ピースにありがちな超絶技巧オナニーに陥っていない。

「最後の最後の悪あがき 夢はないや なんて言うな」上手くいかない日々、でも諦めきれない自分。まるで自分自身に言い聞かせているような歌が、感情を揺さぶる。

 ホームセンター(Live)

初めてライブを見たときは焦った。音源から抱いていたイメージと違ったからだ。

この熱量。銀杏BOYZのエモ曲だけをやり続けているようなパワー。本当に良い。一回ライブに行ってみてほしい。優しそうな顔からは想像のつかないエネルギーを浴びられる。

ライブ情報

  • 7/29 岡山 CRAZYMAMA STUDIO(クレイジーママスタジオ)

  • 7/30 京都 Urbanguild(アーバンギルド)

  • 8/5 京都 Livehouse nano(ライブハウスナノ)

  • 8/6 名古屋 新栄CLUB ROCK'N'ROLL(クラブロックンロール)

  • 8/19大阪 梅田ハードレイン

  • 8/27京都 Livehouse nano

京都のボスによる実験 new toy(ニュートイ)

俺の知る中では一番攻めてる京都の2人組。名乗るは実験的録音ユニット。2人のアイデアを遺憾無く発揮している。

Painting Song 'Marron Cake' 

やりたい放題のかっこよさ。さっきの曲とは一転、すごく尖った音に、力強い歌声。既存のジャンルを超越した音楽、素敵すぎる。

SIMPOとコイズと京都

京都のシーンを語る上で、music studio SIMPO(ミュージックスタジオシンポ)は欠かせない。グッドミュージックを産んできた名スタジオだ。

SIMPOのリーダー・コイズはくるりの岸田とは学友だったらしく、今でもレコーディングに訪れる。

名曲Remember meが生まれたスタジオだ。この他にもHomecomings(ホームカミングス)や上述のメシアと人人もレコーディングしているスタジオとして知られる。

コイズによる実験がnew toyだ。彼は京都の音楽シーンを引っ張るみんなのボスであり、人の良さを伸ばす天才だ。

天才・中村佳穂もここで音源をリリースしている。

ビバ☆シェリー

そんなコイズの相方が、同studio SIMPOから音源をリリースするユニット、ビバ☆シェリーのSATOだ。

面白い音!ドラムとシンセの2人組だ。ほんとに多いな2人組。こっちはライブも行っている。ちなみにビバ☆シェリーも京都。

全力で僧侶 キッサコ

出オチ感。

すごいいい声。今どき、僧侶も自由に生きてるとは思いますよ。こないだいきなりステーキでお坊さん見かけたし。付け合せ全部残して2皿食ってた。

ただこれ僧侶をすげー押してくる。霊園のCMにそのまま使えそうなMV。

ガチ僧侶

お坊さんっぽい人は薬師寺寛邦さん。プロフィールによると、

キッサコのプロデュース兼リーダー

愛媛県今治市 臨済宗妙心寺派・海禅寺の副住職を務める

引用;kissaquo.net

京都ちゃうんかーい。

今治のお坊さんだった。この薬師寺さんが京都のヴォーカルスクールで出会ったメンバーと組んだのがキッサコなのだそう。紆余曲折あり今は動画の2人に。

僧侶押し

【僧侶が歌う】がパワーワードすぎる。TERA-UTAもやばい。全部霊園のCMに使える。ていうかアレンジ上手い!完全に自分のものにしてる。

やっちまった感

ええんかコレ…。まぁ本職の方がやってるし…?いやええんか…?

スゲー数の声が重なってる。最後の方なんて主線(メインヴォーカルのメロディー)がどこかわからない。ていうかお経の主線なんて元から分からない。ただすげー感動する。グレゴリオ聖歌が進化したように、お経にもいつかハモリがつくんだろうか。この動画は未来を見せてくれている?

おわりに

きっと今回の音楽を全部好きっていう強者はいないと思う。2人組の音楽ってバンドの型にハマってないぶん癖が強い。そんな中で、少しでもいいなと思える人たちにあなたが出会えていたならとても嬉しいです。

読んでくださってありがとうございました。

《 sigefuzi 》
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